スポット紹介
ブナ林(ブナ林コース)
ブナ林コースには、広大なブナの林が広がります。新緑や紅葉の時期はもちろん、一日の中でも刻々とその姿を変えていきます。小雨や霧のブナ林は神秘的です。また、ブナは保水力が高く、「緑のダム」と呼ばれています。昔、この林のブナは薪や建材として使うために伐採されていたため、この一帯に生えているブナの樹齢は約70年と言われています。
市民の森管理棟
市民の森管理棟は、休憩スペースとしてどなたでもご利用いただけます。管理棟内には、情報コーナーや木工作体験コーナー、挽きたてコーヒーがおすすめの森のカフェ、木工品や民芸品の販売コーナーなどがあります。土・日・祝日・お盆であれば、湯ったり村から管理棟まで片道7分の森のバスが運行しています。
材木池
材木池は雪解け水が池の水を潤しています。池の周りには、サワグルミの巨木が立ち並んでいます。かつて材木池の周りには深い森が広がり、畏怖の念を感じるような鬱蒼とした場所だったそうです。豊富な水が池を潤し、そのことから、この池の主は大蛇であると言われ、大蛇にまつわる話が語り継がれています。
ひし池
植物のヒシが繁茂することから「ひし池」という名前がつけられました。4月下旬頃、たくさんのクロサンショウウオが産卵のためにやってきて、白いゼリー状の卵塊を水中に産み付けます。梅雨の時期にはモリアオガエルが集まり、一匹のメスに複数のオスが群がって、白い泡の中に300~800個の卵を産みます。池の中にはゲンゴロウの仲間やトンボのヤゴなど様々な水生生物が生息しています。
森の遊び場
森の遊び場には、木のブランコとハンモックが設置してあります。雪におされ曲がりながら育ったヤマモミジの木々は登りやすく、子ども達にも大人気です。秋には紅葉を楽しみながら遊ぶこともできます。また足元には、地元の小学生と中学生が森作り活動の一環として、ウッドチップを敷きつめ、歩きやすくなっています。時間を忘れ、子どもも大人ものんびりと楽しめる遊び場です。
カタクリの丘展望所
散策道を登って約10分の場所に「カタクリの丘」があります。カタクリは雪が解けるといちはやく地上に顔を出し、可憐な花を咲かせますが、すぐに消えてしまうことから「スプリング・エフェメラル(春の妖精)」と呼ばれます。5月上旬~中旬にかけて、丘一面にカタクリの花畑が広がり、一面ピンク色の絨毯になります。眺望もよく、管理棟周辺や桑取谷の集落を見下ろすことができます。
炭焼き小屋
桑取谷では生業として昭和30年前後まで炭焼きがさかんに行われていました。その品質の良さから「桑取炭」の名はブランドとして扱われ、直江津や高田で重宝されていたそうです。炭焼きは、窯の周りの木を伐って焼き、三年ぐらい経つと周りの木々を伐りつくしてしまうため、また別の場所に移動して炭焼きを行います。そのため、市民の森の至る場所で炭焼き窯の跡を見つけることができます。炭には黒炭と白炭があり、ここにある窯は白炭窯です。2002年に炭焼き技術の継承を目指して窯を復元し、2014年にには窯の作り直しを行いました。
馬の石
馬の石には、二頭の馬の姿が彫られています。一説には平家の落人が刀で彫ったといわれ、一度見えにくくなったため村人が彫り直したという話もあります。現在、彫り跡が薄くなり、見えにくくなっていますが、よく見ると頭を左にした二頭の馬の姿がわかります。
みやまそコース展望所
みやまそコースの途中に展望所があります。ここからは、名立から桑取、上越市内が一望できます。天気がいい日には佐渡が見えます。この一帯にはカエデの仲間が多く自生していて、紅葉の時期には赤や黄色に色づきます。また春には散策道一面にカタクリの花畑が広がります。
八斗展望所
砂防ダム工事のために切り開かれた広場を展望所として開放しています。天気がよい日には南西に焼山(やけやま)、目の前に権現岳(ごんげんだけ)、鉾ヶ岳(ほこがたけ)を見ることができます。春先や晩秋には、山々が雪をかぶっている様子を見ることができます。北には桑取谷の集落が一望できます。上空を見上げるとノスリやサシバ、ハチクマなどのタカの仲間が旋回している姿をよく見かけるため、バードウォッチングには最適な場所です。
すが池
この場所はヨシが繁る湿地帯になっていますが、昭和40年頃までは田んぼとして使われていました。かつては牛や馬を連れて歩き、農作業のためにこの場所まで毎日のように通っていたそうです。湧き水が豊富で、水が冷たいことから、米の収量は少ないながらも美味しいお米が収穫できたそうです。途中には、この田んぼ作業のための作業小屋の跡が残っています。
ブナ林(林道終点)
林道終点からふれあいの森コースを少し歩いた場所に、広大なブナ林があります。新緑や紅葉の時期はもちろん、一日の中でも刻々とその姿を変えていきます。小雨や霧のブナ林は神秘的です。また、ブナは保水力が高く、「緑のダム」と呼ばれています。この辺りにはニホンジカやクマ、イノシシなど野生動物が多く生息しています。
一の沢~五の沢
このコースには、全部で5つの沢があります。重倉山(しげくらやま)を水源とした湧き水が5つの沢となり、やがて谷内川(やちがわ)に流れ込みます。谷内川には取水ダムがあり、そこで取水された水は上越市の水道水として使われています。三の沢と五の沢の谷は深く、大雨の後は沢が増水し、通行できない場合があります。五の沢は「サカヤの谷」と呼ばれ、これより奥は国有林に指定されています。これらの沢では、ハコネサンショウウオやプラナリアなどきれいな水にしか生息しない生き物を観察することができます。
鏡池
鏡池は、くわどり市民の森の一番奥に位置しています。青田南葉山(あおたなんばさん)を鏡のように映し出すことから「鏡池」と呼ばれています。湧き水が潤すこの池は、かつては小さな池だったそうですが、水の出口をせき止めて池を大きくしたそうです。コイやフナが生息し、カモなどの野鳥の憩いの場になっています。かつて地元の子ども達は小学校の遠足や魚釣り、泳ぐために鏡池を訪れていたそうです。
名もなき池(手鏡池)
鏡池周回道コースの中間地点から少し奥に行くと、この神秘的な池があります。地元の人にこの池について話を聞くと、この池の存在は知っているが、鬱蒼としているためこの池には近寄らなかったそうで、池に名前はついていないそうです。鏡池と地中で繋がり、この池へ水が流れ込んでいるようです。
※地元の人が「鏡池にちなんで”手鏡池”なんてのはどうかね?」と提案してくださいました。